溺愛〜ラビリンス〜
「大丈夫よ柚…翔真は男だから、今まで頑丈に育てたんだから…退院したら少し鍛え直す位で丁度良いのよ。」
「もう…お母さんまでそんな事ばっかり言って。翔兄ぃが意識なかった時、あんなに心配してたくせに…」
柚が俺の事を心配して必死に庇ってくれているのを見ながら、まったく…うちの親は…と心の中でため息を吐いた。
「アッそうだ!翔兄ぃ明日には一般病棟に移れて良かったね?」
話題を変えるように柚が笑顔で言うから、俺もつられて笑って頷いた。
「さて、そろそろ帰ろうか?翔真はゆっくり休め。また明日来るからな?」
父さんが柚と母さんに声をかけて帰り仕度を始める。
「そうね。翔真何か欲しい物ある?有れば明日来る時に持って来るけど。」
母さんが父さんに頷いた後、俺に聞いてきた。
「…いや特別ない。柚…明日も来るか?」
俺の欲しい物は柚以外ないから、柚が明日も来てくれればそれで良かったから聞いてみた。
「うん。明日は登校するから学校終わってからになっちゃうけど…終わったら、すぐ来るからね?」
笑顔でそう言ってくれる柚に俺は満足した。