ツンデレ社長の甘い求愛
恋愛経験が乏しい、しかも最近はめっきりご無沙汰な私にはどんなに想像しても、社長のような男性がどんな女性に惹かれるのかなんて、容易に想像できるわけがない。


だからこそますます妄想してしまう。

この人は彼女の前では、どんな顔をしちゃうんだろうって。

社長は前を見据えたまま、なにを考えているか分からない顔をしている。

やっぱりどんなに想像しても、リアルに浮かばない。

社長のデレ顔なんて。

少しずつ進んでいく行列。

並び始めて一時間。
やっと私たちの順番まできた。


「お待たせいたしました、二名様ご案内いたします」

アルバイトの店員に案内され、先ほどまで働いていた店内に入っていく。

案内された座席は、窓側の一番端っこ。

「こちらがメニューとなっております。お決まりになりましたら、ボタンでお呼びください」

「はい」

説明すると店員は丁寧に一礼し、去っていった。
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