ツンデレ社長の甘い求愛
そこは悔しいけれど、人事異動を発案してくれた社長に感謝している。

そのおかげで日々、好きな仕事に全力で打ち込むことが出来ているのだから。


「ようし、今日はお祝いだ! みんなでパァッと飲みにでも行くか! もちろん奢るぞ」

「え、本当ですか!? さすが部長!」

「やったぁ!」


歓喜に沸くみんなとは違い、ひとりギクリと身体が反応してしまう。

「かすみ先輩も、もちろん行きますよね!?」


後輩のひとり、亜美ちゃんが目を輝かせて聞いてきたものだから、ますます身体はギクギクッと反応してしまう。

「えっと……その、悪いんだけど今日はちょっと……」


薄ら笑いでやんわり断ると、一気にみんなのテンションはガタ落ち。

明らかに私が雰囲気を台無しにしていると分かってはいるけれど、ここは丁重にお断りさせていただこう。


「かっ、彼とずっと前から約束していて……」

今となっては十八番となっている断り文句を言うと、みんな顔を見合わせ「それなら仕方ないですね」と言ってくれた。
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