ツンデレ社長の甘い求愛
すると一瞬にして由美ちゃんの表情はパッと和らぎ、ニコニコと笑い出した。

「あらやだ、そんなこと言われちゃったら照れちゃうじゃない。そうだ、今度隣の彼と会わせてよ。私も拝んでみたいわ。ボサボサ頭でジャージ姿の彼を」

「機会があれば……」

そこまでまだ山本さんと仲良くないし。


「まずは下の名前とか年齢とか聞いて、もう少し仲良くなれたらね」

「そうね。まずは相手のことを知らないとね。よし、由美ちゃんも応援しているから、頑張りなさいね!」

「うん、ありがとう」

由美ちゃんに話してよかった。

ひとりでグルグル悩んでいたら、いつまで経っても前に進めていなかったと思うから。

母親ではなく伯母で、けれどお母さんみたいで時々、友人のように気兼ねなく話せる存在で。

由美ちゃんがいてくれて、本当によかった。


その後は由美ちゃんの彼氏の話などで盛り上がっていき、すっかり気分よく酔ってしまった由美ちゃんは、ふらつく足取りでタクシーに乗り込み、帰っていった。
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