ツンデレ社長の甘い求愛
エレベーターホールに向かっていると、エントランスを抜けたときから常に見られている気がする。

おまけに女性社員にはチラチラ見ながら、コソコソと話されてしまう始末。


えっと……私、なにかマズイことを、しでかしてしまったのだろうか。

身に覚えがないから怖い。

沢山の視線に耐え切れず、身体を小さくさせながら急いでオフィスへと戻っていった。

さっきのあれは一体なんだったのだろうか。

不思議に思いながらも、コンビニで買ってきたおにぎりとサラダを口に運んでいく。


そりゃ戦略会議のたびに社長とバトルしてきたから、社内を歩けばたまにコソコソ話をされることはある。

けれど、さっきの視線はいつもと違っていた。


なんていうか……敵対心を向けられていたというか。

首を傾げながら最後の一口を食べ終え、お茶を飲んでスッキリしたときだった。


「かすみ先輩っ! どういうことですかっ!?」

亜美ちゃんを始め、外に食べに出ていた後輩たちが戻ってくるなり、血相を変えて駆け寄ってきたのは。

あっという間に取り囲まれてしまい、たじろいてしまう。


「え、なっ、なに? どうしたの?」

しかもみんなして走ってきたのか、息も途切れ途切れ。

呆気にとられてしまう中、代表して亜美ちゃんが興奮気味に聞いてきた。
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