ツンデレ社長の甘い求愛
「いいのよ、気にしないで。今日はたまたま時間あったしね。それにかすみちゃんにもちょうど会いたいと思っていたから」


立ち上がり、私を見つめてきた由美ちゃんにドキッとしてしまう。

彼女の瞳は、なにもかも見透かしたようだったから。


「やっぱり来て正解だった。かすみちゃん、なにかあったでしょ?」

案の定見透かされてしまったようで、由美ちゃんは目尻を下げた。


「悪いけど伯母さんをなめないでね。幼い頃から知っているんだもの。帰ってきたときの声を聞いただけで分かったわよ、なにか嫌なことがあったって」


「由美ちゃん……」

どうやら由美ちゃんには隠し事など出来ないようだ。

観念し、これまでの経緯を全て由美ちゃんに打ち明けた。



「ちょっとなによそれ! どこの誰!? 私の可愛いかすみちゃんを盗撮したくそ野郎は!!」

「ちょっ……! 由美ちゃん、落ち着いて」


あれから今日のことも含めて話し終えると、由美ちゃんは怒り狂った。


「これが落ち着いていられると思う!? しかも社内メールで一斉送信だと!? 絶対許せない」


怒りを露わにする彼女に慌てふためいてしまう中、内心は嬉しいと思えてしまう。


だって由美ちゃんは私のために怒ってくれているわけでしょ? こんなの嬉しくないわけがない。


「ありがとう由美ちゃん。由美ちゃんがそう言ってくれるだけで十分だよ。それにさっきも話したように企画部のみんなは味方だから」
< 298 / 347 >

この作品をシェア

pagetop