ツンデレ社長の甘い求愛
愛しい彼女の名前を囁き、そっと口づけしようとした時だった。

「ワンワンワンワンッ!!」


ドアの向こうにいるはずなのに、全て見えているかのように、カイくんがタイミングよく吠え出した。

せっかくいい雰囲気だったのに、お互い気まずくなってしまった。


「えっと……お昼の準備しちゃいますね。大喜さんはラブちゃんたちと遊んでいてください」

「あ、あぁ」

我に返ったのか、かすみは逃げるようにキッチンへと行ってしまった。

そしてひとり取り残されたわけだけど……。


「ラブたちと遊んでいろって言われても……な」

ドアの向こうではなにかを察知したかのように、吠え続けるカイくんがいる。

今ドアを開けたら間違いなくカイくんは、俺に襲い掛かってきそうだ。――でも。


「いつまでもこのままでいいわけがないよな」

かすみとはこの先もずっと付き合っていきたい存在。
できれば永遠にずっと――。
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