ツンデレ社長の甘い求愛
近い将来そうなったとしたら、カイくんとの関係がこのままでいいわけがない。

眼鏡のグリップを上げ、覚悟を決める。

例え威嚇されようと、逃げずに立ち向かわないと。……大丈夫、かすみの愛犬なんだ。
きっと仲良くなれる。


そう自分に言い聞かせ、恐る恐るドアを開けると、すぐにラブが飛びついてきた。


「わっ!?」

驚き尻餅ついてしまうも、ラブはお構いなしに飛び乗ってきた。

「ラブ、やめなさい」

俺が戯れたい相手は今はお前じゃないんだ。

けれどラブにこんな風に甘えられると、拒めない。

こんな姿、はっきり言って会社の人間には見せられない。


社員たちには〝傲慢社長〟で通っているというのに、見られてしまった日には、威厳もなにも失ってしまいそうだ。

ラブとじゃれ合っていると、ふと感じる視線。

横にはカイくんがいて、俺とラブを見下ろしていた。……もちろん怒った顔をして。


俺の上にラブが乗っていなかったら、迷いなく突進きてしそうだ。

そこはラブに感謝し、ゆっくりと身体を起こしてカイくんと向き合った。
< 335 / 347 >

この作品をシェア

pagetop