ツンデレ社長の甘い求愛
「なぁ、カイくん。……俺とも仲良くしてくれないか? 俺たちが仲良くないことを一番心配しているのは、かすみなんだぞ?」

人間の言葉を理解できないと分かっていても、人間相手と同じように話し掛けてしまう。


「俺たち、きっとうまくやっていけると思うんだけど」

ゆっくりと手を伸ばし、彼の頭に触れようとしたけれど、すぐに避けられてしまった。

そして相変わらず警戒したように威嚇してくる。


「……やっぱりすぐには無理、か」

大きな溜息が漏れてしまう。

そうだよな、愛しのご主人を奪った俺に、そう簡単に心を許してくれるはずないよな。


そう分かっていても、ショックは大きい。

でも時間はまだまだ沢山あるんだ。

少しずつ仲良くなっていこう。いつの日か、ラブと一緒に駆け寄ってきてくれる日を信じて。

深呼吸をし、ラブを退けて立ち上がった時――。


「キャッ!?」

かすみの叫び声と共に聞こえてきたのは、なにかが床に転がる大きな音。
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