ツンデレ社長の甘い求愛
いつもの散歩コースで仲良くなったワンちゃんがいるけれど、ここまでカイくんが意気投合した子は初めてだし。

「ご迷惑でなければ、この辺のオススメ散歩コースを教えますよ」


二匹の様子を見ていたら自然と口元が緩んでしまう。

クスクスと笑いながら山本さんに提案してみると、彼は面食らった顔をした後、すぐに口角を上げた。


「そんな迷惑だなんてっ……! むしろ助かります、教えていただけると」

照れ臭そうにボサボサ頭をガシガシと掻く姿に、なんとも言えない気持ちが込み上げてくる。


ドキッやキュンじゃなくて、なにこれ。

ほのぼのって言葉が一番しっくりくるような……。

「あ、じゃあちょっと着替えだけしてきますので、すみませんがその間カイくんをお願いしてもいいですか?」

「もちろんです! しっかりみていますね!!」


両手の拳を握りしめる姿に、ますますホワンとした気持ちになってしまった。

「お願いします」

部屋に入り玄関に入るものの、気持ちはぽかぽかとしたまま。
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