ツンデレ社長の甘い求愛
本当になんだろう、これ。

初めて異性に抱いた感情に戸惑いつつも、身支度を整え家を出た。



「馬場さん、なにか週末良いことでもあったの?」

「……へ?」

週明けの月曜日。

気合い充分に出勤し、今日は朝一で新商品について開発部と打ち合わせが入っていた。

打ち合わせ場所である会議室に向かう途中、一緒に出席する松島主任がなぜか私の顔を窺いながら聞いてきた。


「どっ、どうしてですか?」

聞き返してしまったけれど、内心は心臓がバクバクしている。

え、普通にしていたつもりなのにどうして主任にバレちゃったの?


会議室に向かいながら主任は「んー」と唸り出した。

「なんていうか、直感っていうのかな? 俺、他人のちょっとした変化にも気づけちゃうんだよね。なになに? 噂の彼氏にとうとうプロポーズでもされちゃったの?」


目を輝かせて聞いてくる主任に苦笑いしてしまう。

「いや、まぁ……」

言葉を濁してしまうと、主任はますます興奮し出した。
< 44 / 347 >

この作品をシェア

pagetop