好きになるまで待ってなんていられない


いつもちゃんと駐車場に入れるのに、庭に乗り込み玄関前まで乗りつけた。

そうだった。ここはちゃんと舗装されている車幅分あるアプローチだった。


「灯…」

あ、もう助手席のドアを開けていた。

手を引かれた。

まるでジェットコースター…。

先にどれだけのドキドキがあるのか、何度同じ場面に出くわしても、とても胸が高鳴る。

「おいで」

……年下のおいではまずいでしょ。心臓がズキンと痛い。



玄関を入ると迷う事なく2階へ上がる。

ここは五十嵐慶而のテリトリー。


あ、…。

部屋に入った途端、左腕を引かれた。
背中に腕を回され抱き寄せられると唇は塞がれていた。

両腕が腰に回され交わす唇が離れ気味になる。
追い掛けるような口づけを繰り返す。

抱き上げられた。

はぁ、…今日は何も聞かない。

ずっと見つめられている。

「灯…泊まれ。いいよな」

「うん」

あ、…いいのかな、お母さん。
居るんじゃないの?

「あ、でも、大丈夫なの、かな」

「ん…あぁ。だいの大人だからいいんだ。

もう、喋らさない…」


ベッドに静かに下ろされた。

「あ、私、まだ、お風呂…」

「俺は気にならない…」

私は気になる。

「ねえ、慶而君…」

「んー、…じゃあ、シャワーだけ、…早目に」

何も持ってない。

「入ってて」

「え?」

「迎えに行くから、終わったら呼んで」

…でも、裸だよ?…。

「…バスタオルくらいは持って来て巻いてよね?…」

「解ってる、…早く」

「うん」

信じられるかどうかと聞かれたら、こんな場面では信じられない人…。

きっとそのまま運ばれる。



「…慶而君。終わったよ?」

「うん」

カチャ。

何も持って無いし。
既に…裸だし、上半身。

「よし、戻るぞ」

もうつべこべ言う場合じゃ無いよね。
何とか気持ち隠しながら…抱き上げられた。

「俺は濡れるからパン一。灯は…濡れてるから全裸。
ん…、役得だな」

…別に言わなくていいじゃ無い、…もう恥ずかしいだけなんだから、こんなの。

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