極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「うちに来て初めて笑ったね。そんな幸せそうに笑うなら、もっと餌付けしようかな?」

恭介は、王子スマイルで悪魔な台詞を口にする。

「……今のは冗談に聞こえないんですけど」

ハハハッと私は苦笑いすると、話題を逸らした。

「そう言えば、この家、すごく広くて素敵ですけど、ご家族の持ち家ですか?」

「ああ、祖父から譲り受けたんだ」

「あ~、なるほど。遺産相続」

納得顔で頷くが、一瞬の間があって恭介さんに訂正された。

「いや、祖父はまだピンピンしてるけどね」

「あっ、……ごめんなさい。早合点しちゃって」

私は慌てて謝る。恭介も呆れたに違いない。

彼のおじいさんに失礼なこと言っちゃったよ。

「気にしないで。まあ、普通はそう考えるね」

恭介さんが私をじっと見つめてクスッと笑うが、何かが引っ掛かった。

だが、彼の質問でそんなことはすっかり頭の隅に追いやった。
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