極上な御曹司にとろ甘に愛されています
きっと私の顔は真っ赤になってるに違いない。

十五分程乗っていると、タクシーは十年前にスペインの偉大な建築家によって設計された国内でも有名なコンサートホールの前で停車した。

「何かのコンサート?」

恭介を見上げてそう問うと、彼は私に向かって微笑んだ。

「本当のお楽しみはこれからだよ」

タクシーを降りると恭介と手を繋いでホールに向かう。

ホールの中にはたくさんの人。

ホールに貼られているポスターを見てハッと気づく。

「ひょっとして第九のコンサート?」

恭介に聞くと、彼はコクリと頷いた。

「ふたりで聞きに来るのもいいかと思って」

……ずっと前に話したこと覚えてたんだ。

そのことに胸がジーンとする。

この第九のコンサートは海外の有名なマエストロを招いて行われるもので、チケットも即完売ってニュースでも流れていた。

「チケット取るの大変だったでしょう?」

「そこは伝を頼ってね」

恭介がウィンクする。
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