極上な御曹司にとろ甘に愛されています
自分がいつも夢見ていたキスと同じ……ううん、それ以上に素敵なものに感じた。

高橋さんは悪魔バージョンだったのに、女の子が憧れるようなキスをするなんて……。

「……これも……夢?」

呆然と呟く私。

そんな私の発言がお気に召さなかったのか、高橋さんは意地悪な視線を私に向ける。

「現実味がないなら、フレンチ・キスのようなもっと濃厚なキスでもしようか?」

……『濃厚なキス』?

ぎゃあ~、想像するだけで気絶しそうなんですけど……。

思わず手元にあった枕をつかんでギュッと抱くと、高橋さんは苦笑いした。

「そんな怯えた目で見られると、俺でも傷つくんだけど……」

「ごめんなさい。だって……『濃厚なキス』なんて高橋さんが言うから。もう……何が夢で何が現実なのかわからない」

私の頭はひどく混乱していた。
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