極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「まあ、高熱でほとんど俺のベッドに寝てたしね」

『俺のベッド』?

高橋さんの台詞にカチンと氷のように固まる私。

言われてみれば、このベッド……私のベッドより広くて……寝心地もいい。

部屋だってここは1Kの私の部屋じゃない。

寝室にしては十畳近くあるのか、広くてテレビや小さな冷蔵庫もある。置いてある家具はどれも高級そうだし……。

「……ここどこ?」

すごく恐ろしいことに気づく。動揺せずにはいられない。

「ここは俺の家」

そんな私の様子を面白そうに眺めながらゆっくりと告げた。

「高橋さんの家?」

「金曜の夜に卓のバイト先で夕食食べたのは覚えてるよね?」

高橋さんの質問に、私は金曜の記憶を辿りながら返事をする。

「……はい」

「じゃあ、その後俺とタクシーに乗ったのは?」

高橋さんとタクシー?
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