極上な御曹司にとろ甘に愛されています
真木さんが指差すその先には、海外事業部のホープの高橋さんがいた。

もちろん、私は彼のことをよく知っている。

高橋恭介、二十六歳、独身。身長百八十二センチの長身に、王子様のような俳優顔負けの端整な顔立ち。

髪はダークブラウンの綺麗な色で、額を出してて知的なイメージ。

性格も優しくて温厚な好青年。

人伝に聞いた話では、小学生の頃からずっとアメリカにいてMBA取得後に日本に戻り、うちの会社に就職したらしい。

仕事もかなり有能で、二年先輩の真木さんにもひけを取らず、ヨーロッパでの販路の拡大に大きく貢献したとか。

社長以下の役員も彼には一目置いていて、出世コースを約束されている……なんて噂も聞こえてくる。

そんなハイスペックは高橋さんは、うちの会社の女子に一番人気。ちなみに二番手は真木さんだ。

高嶺の花である高橋さんに私は秘かに想いを寄せている。

彼を一目見たときから、面食いの私は目を奪われた。

だって、私の理想を具現化したような容姿をしていたのだ。

私に取ってみれば、高橋さんは憧れの人。

ちょっと姿を見ただけで、その日はハッピーな気持ちになれる。
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