ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
「おいっ、都木(つき)!?どうした・・・」

大柄で頑丈で重そうなガタイの望月さんだけど、運動神経はまだまだ発達してるからか、動きは敏捷なのだろう。
それに、ひとり暮らしの我が部屋は、取り柄になるくらい狭いからか、私が便器に向かってゲーゲー吐き始めて数秒も経たないうちに、彼はやって来た。

望月さんは、こんな姿をさらしている私を見て引くどころか、(たぶん)ヤンキー座り的にしゃがんで、私が履き終わるまで、背中を優しく撫で続けてくれた。

あぁ、この人の優しさが、体全体と心に沁み渡る・・・。

「立てるか・・ほら、俺につかまれ」
「すぃま、せん・・」

・・・吐いたら胸のムカムカはだいぶ収まった。
フラフラの方は、かなり収まった。
これも一時的かもしれない、けどそれでも・・良かった。

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