ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~
「え?なんで・・」
「・・・昔つき合ってた女が妊娠した」
「・・・え」
目をパチパチ瞬きさせながら仰ぎ見る私を、望月さんは見下ろしながら「昔の話だ」と言った。
「俺がそのことを知ったのは、その女が坊を中絶した後で俺に話したからだ。全部事後報告。そいつは俺に言った。あなたの子は生めない。だって私、結婚してるからと」
「な・・なんて・・・」
「それで俺は、その女が人妻だったと知ったんだ。初めてな。ま、それがきっかけで俺はそいつと別れたんだが。その後すぐ、妻が浮気していたことを知ったそいつの旦那が俺んところに乗り込んできてな。そん時はすでに別れた後だったんだが、逆上した旦那から、腹のあたりを刺された」
淡々としたいつもの望月さんの口調の中に、悲しみが含まれているような気がした私は、彼の心を慰める意味を込めて、ギュウっと彼に抱きついた。
「・・・昔つき合ってた女が妊娠した」
「・・・え」
目をパチパチ瞬きさせながら仰ぎ見る私を、望月さんは見下ろしながら「昔の話だ」と言った。
「俺がそのことを知ったのは、その女が坊を中絶した後で俺に話したからだ。全部事後報告。そいつは俺に言った。あなたの子は生めない。だって私、結婚してるからと」
「な・・なんて・・・」
「それで俺は、その女が人妻だったと知ったんだ。初めてな。ま、それがきっかけで俺はそいつと別れたんだが。その後すぐ、妻が浮気していたことを知ったそいつの旦那が俺んところに乗り込んできてな。そん時はすでに別れた後だったんだが、逆上した旦那から、腹のあたりを刺された」
淡々としたいつもの望月さんの口調の中に、悲しみが含まれているような気がした私は、彼の心を慰める意味を込めて、ギュウっと彼に抱きついた。