ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
「産みますよ。私・・たとえ望月さんに反対されても赤ちゃんを産むって、決めてました。だって・・・だって、あなたが父親だから、わたし・・・絶対産んで育てるって、すんなり決断できたんです」
「そうか・・・」
「双子だったのはビックリしたけど、でもこの子たちは生命力強いですよ。あなたが父親だし。心音だってとても力強かったですよ」

望月さんにつられるように、ちょっと涙ぐんで話す私に、彼はウンウンと頷いて応えた。

「なあ、明里(あかり)」
「・・・え」

今、望月さん、私のこと名前で呼んだ・・・。

「俺について来いよ」
「・・え。も、もちづきさ・・ん?」

それって、まさか・・・。

私が思わず望月さんの顔を見上げると、彼はすでに私を見ていた。
お互いの視線が、静かに、そして確実に絡み合っていく。

< 137 / 183 >

この作品をシェア

pagetop