ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
私の友だち、及び知人に、そんな経験した人なんて一人もいない。
だからそんな経験談聞いたのは、これが初めてだったからか、なんか自分の世界が広がったような、自分の世界が実は狭かったと気づかされたような・・・とにかく新鮮味を感じる。

望月さんの話にグイグイ惹きこまれてるのが自分でも分かる私は、向かいに座っている望月さんの方へ少し身を乗り出すと、たぶん目をキラキラさせながら相槌をうって、「そうですか」と言った。

「俺は16んときからそうやって働きながら生きてきた。グレてた頃は喧嘩でしょっちゅう怪我はしてたが、大きな病気は・・20(ハタチ)んとき、盲腸切ることになって入院したくらいだな。それが俺の最初で、今んところ最後の入院体験だ」と言った望月さんは、何か思い出したのか、またフッと笑った。

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