ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
私が憤慨している意味を込めてフンと鼻を鳴らすと、望月さんの口角が、少しだけ上向いた。
彼の目はもう、島野さんを睨んでない。

「取り込み中邪魔して悪いな」
「邪魔だなんてとんでもない!嬉しいです。とっても。まさか来てくれるなんて思ってなかったから・・・望月さん?何か」
「・・・おまえ、背ぇ縮んだな」
「えっ!?それは私が今、裸足だからだと・・」

そう。8センチヒールを履いていない私は今、つま先立ちをしていない。
ということは、約150センチの身長、そのまんまってことで。

近くにいる分、身長180センチの望月さんを余計見上げてる気がするのは、そのせいで・・・。

「だから私、縮んでないですよ」
「そうか。ふーん。まぁいいや。これ」と望月さんは言うと、手に持っていた白いレジ袋をサッと掲げて私にくれた。

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