ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~
「そうだな。そのタイプのクローゼットは、客の家をたくさん見てきて、あると便利だろうと思って取り入れた。台所は・・上に棚あると頭ぶつけるから、なるべく下に収納持って行こうと思って。結果アイランドと壁面収納になった」
「じゃあ、設計も望月さんが?」
「大まかにな。例えば台所はここ、居間はここ、風呂場はあそこ、って感じで。それを書いた図面を本物の設計士に見せて、具体的に形にしてもらった。変更はあんまりなかったな」
「ふ~ん。そうですか」と私は言いながら、資料ファイルをパタンと閉じた。
「だが流行りの書斎スペースってのは必要ねえ。俺勉強しねえし」
「でも・・望月さんって、頭いいです」
「は?」と言った望月さんの眉は、眉間にしわを寄せてるせいか、八の字気味になっている。
これが、この人の困惑顔なのかなと思いながら、私は立ち上がると、分厚くて重たいファイルを両手で持ちながら、本棚の方へ歩いた。
「じゃあ、設計も望月さんが?」
「大まかにな。例えば台所はここ、居間はここ、風呂場はあそこ、って感じで。それを書いた図面を本物の設計士に見せて、具体的に形にしてもらった。変更はあんまりなかったな」
「ふ~ん。そうですか」と私は言いながら、資料ファイルをパタンと閉じた。
「だが流行りの書斎スペースってのは必要ねえ。俺勉強しねえし」
「でも・・望月さんって、頭いいです」
「は?」と言った望月さんの眉は、眉間にしわを寄せてるせいか、八の字気味になっている。
これが、この人の困惑顔なのかなと思いながら、私は立ち上がると、分厚くて重たいファイルを両手で持ちながら、本棚の方へ歩いた。