私が出逢ったキセキのかけら
あたしがそういうと、クロは、ズコォォォオオオ!!!!と、派手に転んだ。


「大丈夫?」

「また、派手に転けたな~」


あたしたちがそう言うと──、


「お前らのせいだにゃ!!!」


と、かなり怒っていた。


「え~、あたしのせいにされても~」

「俺、何もしてねーじゃん……」


優弥が大きなため息をつく。


「あきらかに、お前等のせいにゃー!」

「そうなの?ごめんね?」

「マジかー、ごめーん」


もはや優弥は、棒読みで笑いながら、ごめんと言った。


「で?なにしたらいいの?」

「そんなの決まってるにゃ」


クロは、自信ありげに、胸を張ってそういった。

優弥もあたしも、クロの言葉に耳を傾ける。


「……それは……、」


……ゴクリ……ッ


「……自分で考えるに決まってるにゃ」


ズコォォォオオオ!!!!


次は、あたしたちが転ける番だ。


「「お前は、何しにに来たんだー!!!」」
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