あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
「コンピューターって、どういうことだよ」
国崎君が言う。自分の出世を阻んだのは、機械なのかよって考えてるだろうな。
吉沢さんがあっさり否定する。
「あら、人事部の閉鎖された空間で、どんな基準で決められてるのか分からないうちに、判断される方が不公平なのよ。例えば、人が行う「面接」という方法は、他の方法の評価と比較しても曖昧で妥当性が低いの」
「だからと言っても、信じがたい」と国崎君。
「信じがたい?各部員のメンバーの能力、コミニュケーションスキル、あらゆる材料をコンピュータにかけ、候補者の中から、膨大なデータをやり取りして最善の判断をする。とっても合理的」吉沢さんの考え方も、とっても合理的らしい。
「人間みたいに、私情を挟まないからですか?」
私が尋ねる。
「そうね。そう意味でも優れてるわね」
「んん……何でも機械がやるようになるのか」
国崎君。まだ、納得してない。
「昨年、大手のシンクタンクがビジネスにAIを持ち込んだら、どのくらいの効率化を図れるのか、試算したの。そうしたら……」
課長が、吉沢さんの後を引き取っていう。
「これから、十年から二十年で日本の労働人口の約49%が、技術的には人工知能やロボット等により代替できるようになる可能性が高いと推計されたんだ」
「半分?」