あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
「誰?」って言われてたような気がする。
入り口から離れていたから、姿がよく見えなかった。
「そこで何やってるの?」
微かにそう聞こえた気がする。
辺りを見回したけど、声が小さくて、よく聞こえない。
「誰?そこで何やってるの?」
もう一度聞こえた。
今度は、誰かが、フロアにいるのに気がわかった。
物静かな言い方だけど、あまり歓迎してくれてない声だ。
少し離れた窓際の方から声が聞こえて来たので、私は、そちらを見る。
メガネをかけた男性が、作業を中断してこっちを見ていた。
しまった。光の加減で見えなかったけど、結構近くにいる。
「あっ、えっと……」
声の調子は穏やかだけど、目つきは鋭い。警戒されてると思った。
「君は、ここで何してるのかって聞いてるんだけど?」