あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
「藤村君の勝ちだね。やっぱり知らないでここに来てたんだねえ」
「勝ちって何ですか?」
裕二さんが、改まって言う。
「この喫茶店が「エビスヤ」のルーツだって。君が知らないでここに来たのかどうか、社長とかけてた」
「はい、何ですと?二人でなにしてるんですか」
「じゃあ、どうやって君はこの店にたどりついたの?」
社長が質問した。
「えっと、まったくの偶然に。通りがかって見つけて、プリンを注文しました」
「そうか、そういうことか。なるほど。ここで国崎がナポリタンのスパゲティを食べたんだ」
課長が、抜群の記憶力を使って、かけていた記憶のパーツを埋めていく。
「なんでそれを……」
「同じ味がしたからな」
いちいち覚えてるのでしょうか。この人は……