水色ガールフレンド

会計が終わったらしく、借りたDVDを持って階段付近で待っていた俺のところまで小走りでかけてきた。

TSUTAYAを出て自転車の鍵を入れたはずのポケットを探るけど、鍵はない。

何処かで落としたかな…?

店内に戻り探しに行こうと振り向くと

チャリン

金属のぶつかり合う音が聴こえ、俺の探していた鍵を手に持った雨音と目が合う。

鍵をかけた時、確かにブレザーの右ポケットに入れておいたはずなのに。

「…なんで雨音が持ってんの?」

いつの間に、彼女の手に渡っていたのだろう。

「ねぇ、さっちゃん今日何かある?」

俺の質問には答えることなく鍵を差し出すと俺の目を見ていった。

身長差からの上目遣いにドキドキしながらも差し出された鍵を受けとる。



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