夜の甘やかな野望
「あ、内藤先生ですね。
今度、異動してきた小泉です。
どうぞよろしくおねがいします」
倫子と入れ替わりに異動してきたらしい。
50代らしい女性だ。
ちゃんと薬指に指輪をしている人でよかった。
ガンガンに押されたりしたら困る。
だって、倫子さんの耳に入ったら嫌だ。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
宗忠は無難な微笑を浮かべて事務室を出た。
医務室にあるデスクに座ると、備え付けられている学内内線電話番号表を手に取った。
異動したキャンパスの内線番号表を、上から指でたどると総務課欄に倫子の名前を見つけた。
これは普通に内線をかけたら、普通にお見舞いのお礼で終わる。
そういう積りはないし。
と、なると。