夜の甘やかな野望
「は?
保健管理室から呼び出し?」
給湯室から戻ってきた倫子は先輩からの伝言を聞き返した。
「うん。
この間の健康診断で悪いところあったの?」
「いやー、バリバリに健康体だと思うんですけど」
「たしかにー。
その若さだったらだよねえ」
うらやましいと呟いている。
「ええと、じゃあちょっと行ってきます」
「は~い。
ごゆっくり」
なんですか、それ。
倫子は心の中で先輩をディスりながら、事務室を出ると建物も出る。
保健管理室は事務棟とは別棟だ。
新緑がまぶしい並木道を歩くと、ちょっと塞ぎ気味だった気持ちが晴れる。