夜の甘やかな野望
「だから。
倫子さん以外、綺麗に縁を切ったってば」
「妖精さんも?
えっとさすがに友達でなくて・・・本命ですよね?」
「んー。
友達でもないけど、本命でもない。
清く正しいお知り合い?」
にこっと笑っている。
ってか、意味がわからない。
物凄く不審な顔をしていたらしく、宗忠が苦笑して言葉を続けた。
「なんか、好みを勘違いしている両親が彼女を見つけてきて、あてがってきたんだけど。
まったくに真逆だし。
これで手を出したら、即、役所に行かされるでしょ。
そんなんだから、彼女には指一本触れないよ。
こわくって」
「いや、それは無いでしょ」
「うん、まあ、ちょっと盛った。
手は繋いだかも。
でもむこうからだからね。
こっちからは1回もしてないから」
「手だけじゃないんじゃないですか?」
「とりあえず、恋人的接触はしていない。
それは信じてよ」
宗忠は苦笑して真剣な表情で倫子を見上げる。