夜の甘やかな野望
「ってか、私たちも綺麗に切れてません?」
宗忠はデスクに肘をつくと手で顔を覆って、がっくりとうなだれる。
「倫子さ~ん。
いじめないでよ」
「だって、やっぱり、マザコン男はちょっと」
「倫子さん、はなから嘘って見破っていたじゃない?」
宗忠はきっと顔を上げて立ち上がると、くるりと倫子に腕を回した。
「倫子さん、ふざけているでしょ」
「ちょっとした仕返しです」
「なんで?」
「わからないんですか?」
「身に覚えがありすぎて、どれかわからない」
「やっぱりグーで殴っていいですか?」
宗忠がくすくすと笑っている。