夜の甘やかな野望


「なんか色々と失礼でした。
 ごめんなさい」


倫子は正座をしたまま、かくりと頭を下げた。


「うちの両親が、そういう判断をする人だって言ってしまったと思っているなら、気にしないで。
 倫子さんの自分認識の方が問題だよ」


宗忠はまなじりに柔らかな微笑を浮かべていた。


倫子は照れくさくなり視線を外す。 


「コート、貸してちょうだい。
 かけてきます」

「うん、お願い」


宗忠は半分膝を立てて器用に脱ぐと、倫子に手渡す。
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