夜の甘やかな野望
ハンガーにかける時に見えたラベルは、イギリスの有名ブランドだった。
本当に全然平気なんだろうか。
こういう生活を当たり前にしてきた人が。
「狭くていいなら、ここに住みますか?
すでに住んでいるような感じですけど」
「ちょっとの間だけ、居候させてもらおうかな。
いい?」
「構いませんけど。
マンションを追い出されても、必要な物は取ってこれるんでしょうかね?」
「それぐらいは、いいと思うんだよね。
行って来るよ」
「一緒に行きます」
「大丈夫」
にっこりと笑う笑顔には強い意志が宿っていた。