夜の甘やかな野望


「お腹空いた」


にっこりと笑うと、倫子も表情を緩めた。


「お昼ご飯、サンドウィッチにします?」

「うん。
 スクランブルエッグを挟んだのがいい」

「はいはい」


しょうがないな、という口調だが、表情も足取りも嬉しそうだ。


それを見て宗雅も口元を緩める。


しかし笑みはするすると元に戻った。


薄氷を歩いているような生活。


なぜだろう。


なぜだか、ものすごく危機感を感じる。


倫子のそばを遠く離れることにだろうか。


宗雅は窓を見ながらじっと考え込んでいた。
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