夜の甘やかな野望
「宗臣の方は屈折しまくって、手に負えない」
「しまくったら、一周して正常に戻るんじゃない?」
おちゃらけてみたが、スルーされた。
「好きな子をいじめるっていうのもあそこまでいけば、異常」
実の兄をばっさりと切っている。
何があったのやら。
長兄と、長兄の好きな子の顔を思い浮かべて、なんとは無しに不安になる。
まあ、この次兄の口の悪さはいつもこんな感じだが。
一番、うちの事から遠ざかるかと思っていたら、一番背負っている。
「なんか、色々ごめんね」
宗忠がもう一度繰り返すと、ゆっくりと瞬きをした。