夜の甘やかな野望
*
体の感覚が違和感を伝えるのに、倫子は目を開けた。
壁が遠い。
部屋の匂いが違う。
唐突に思い出して、がばりと起き上った。
自分のワンルームよりも広い寝室。
「うっわ」
思わず低い声で呟いてしまった。
浮かれちゃったよねー。
記憶はあるので自虐に向かう。
部屋は静まり返り、外からも物音が聞こえない。
二つあるドアの内、一つに自分のドレスがかかっているのを見つけて、ベッドから降りた。
紙がテープで留めてある。