夜の甘やかな野望
「勤務が終わって直接来ちゃったから、手ぶら来ちゃった。
今度、お土産買って来るね」
「はあ・・・」
大抵の女の子は“うん”って顔を赤らめて言ってくれるんだけどな。
道を譲られて家に入ると、すぐキッチンだ。
隅に半透明のビニール袋に、缶ビールの空き缶がぎっしりと詰まっている。
宗忠がそれを見て固まっているのに、倫子はゴミ箱の後ろに隠すように移動させた。
「捨てに行くタイミングがなくて」
「昨日、宴会でもやったの?」
あの男は昨日も来たってことか。
「いえ。
缶のゴミ回収は週一なのでたまるんで」
倫子はぶつぶつと呟く。
なんとなく後ろめたそうな感じ。
それって。