夜の甘やかな野望
一緒に育っているから、あまり気にしたことが無かったが、第3者的に観察すると、女子が堕ちるよなあと納得する。
か、怖気づいて逃げ出すか。
逃げ出そうとしたのに、喰われちゃったんだろうな。
宗忠にコーヒを差し出してくれた、碧の顔を同情の眼差しで見た。
逃げ出す分類には手を出さない人だったのに、と改めて兄の方を見る。
「碧さんは特別」
さっきの淡々とした様子とは打って変わって、宗雅はぼそりと弱気な調子だ。
突然な言葉に碧は訳が分からないように、夫をみつめた。
「あそっ」
のろけと捉えた宗忠は投げやりに答えた。
「おまえも逃がせないんじゃない?」
急におかしそうに口元で微笑を作った。