桜の舞う世界








お母様が手紙を開けてみるとその中に四枚の紙が入っていた












「あら?もう二枚は桜瑚へと書いてあるわよ」









お母様がその二枚を私に渡し






後の二枚を読んでいく












・* 笑美瑚 へ ・*

笑美瑚、まず言わなければと思っていた
事があるの。それは今まで貴方を私の娘
として見れなかった事よ…貴方の父親は誰に
でも厳しい人だった。そして私は政略結婚
だったせいかあの人との間には愛が無かった

その時に生まれたのが貴方なのよ
私は美しく笑顔を作る女性になって欲しいと
想いを込めて笑美瑚と名をつけた。

なのに、貴方の笑顔は年を重ねる度に
無くなっていった…その頃は私も若くてね。
何とかして貴方の笑顔を見たくて、わざと
厳しく育てた。私は貴方のできる事が増えると
笑顔を見せてくれると思ったから……。

でも、今振り返って見ると大事な事を忘れて
いたの。 それは褒めること。私は褒めること
を忘れ、きつく教育してしまった。

今でも凄く後悔しているわ。
こんな年になっても貴方の笑顔を見る事が
出来ないなんて…もしかしたら貴方の笑顔が
一生見られないなんて思うと自分は
馬鹿者だと思ってしまうわ。

長くなってしまったわね。でも最期に言わせて


貴方の、
笑美瑚の笑顔が見たかった……

・* 母より ・*









< 297 / 310 >

この作品をシェア

pagetop