暴走族に恋をする。
「……速水…」
そこには敵対してる族の幹部が一人立っていて、その声が聞こえた瞬間、蓮は桜子ちゃんを抱き締め、顔を隠した。
「へー、その子が噂の彼女か。」
……顔を隠したのはいいんだけど
なんで抱き締めるんだよ。俺の彼女なんだけど。
「……それがなんだよ。」
「別にー?
ただ黒崎の彼女はかなり地味だって聞いてたけど、その噂は本当みたいだな。
そのスカートの長さ…」
そういって桜子ちゃんをバカにした速水にさらにイライラして
「快斗!」
俺はいつの間にか、速水の胸ぐらを掴んでいた。
「快斗、やめろ。
こいついんだろ。」
……桜子ちゃんを守るため、か。
「……へー、そんなにその女が大事なのか。
大津が手を離すなんてよっぽどだもんな。
ま、今日は腹減ってるしこのまま帰ってやるけど
次は顔くらい見せてよね、彼女。」
速水はそういって、歩いて暗闇に消えた。
それを確認して、蓮も桜子ちゃんを離した。
「…人の彼女に手出してんじゃねーよ。」
「別に快斗の彼女に手を出してねーよ。
快斗が俺の利用してる女を彼女にしたからだろ。」
「は?なんだよそれ。」
「やめてください。」
今度はいがみ合う俺らを、桜子ちゃんが止めた。