*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
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先輩が教室に戻ると、私は保健室にひとりになった。
時計を見れば、朝のショートホームルームはとっくに始まってる時間。
ホントは私も戻らなきゃいけないんだけど、鼻血っていう口実ができたことを理由にして、もう少し保健室に居座ることにした。
それにしても、恥ずかしい姿を見られたものだ。
鼻血出してる女子に可愛いとかなんとか、変わってる先輩だったな。
そもそも…………一目惚れされるほど可愛くないし。
あのノリならすぐ友だちできそうだから、自分の教室に着いたころには、私のことなんか忘れてるだろうな。
"心臓がドキドキしてきた"なんて、本当にドキドキしてないからこそ簡単に言えるんだ。
私が竜憧くんにドキドキするときは、苦しくて、熱くて、目が回って、とにかく世界がおかしくなりそうなんだから。
「……」
ひとりになると、胸に過るのは竜憧くんの顔だ。
今朝、話しかけてくれたのに酷い態度をとってしまった。
…………嫌われたかも。