*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
『魔陀羅のリーダーなんだ』
昨日一晩中考えて、なんとか嘘や間違いだって思い込もうとした。でも竜憧くんはそんなつまんない嘘をつく人じゃない。
だから、きっと本当のことなんだ。魔陀羅の総長なんだ。
『嘘ついてて、ごめん、本当にごめん。暴走族やってて、ごめん。……こんなオレで……ごめん……』
何度も何度も一生懸命謝ってくれたことを思い出す。
はげしく頭を振った。
竜憧くんが私に謝る必要なんか何もない!うん、そうだよ、それくらい分かるよ。
魔陀羅の総長やってるなんて、そりゃ簡単に人に言えないよ。
それに田母神たちみたいに、魔陀羅の名前をチラつかせて偉そうにもしないし…………。
捨て猫を拾って看病する、優しい人なんだと思う。
思うけど…………。
やっぱり暴走族なんかはやっちゃダメだ!
でも、竜憧くんをどうしても嫌いになれない……。
「…………っ」
気持ちと理性がバラバラ。
こんなに頭と心がケンカしたことはない。
こうしている間にも時間はあっという間に過ぎて、気づけば鼻血もとっくに止まっていた。