狼少年、拾いました。
 「偶然だなぁ、こんなとこで会うなんて。」

 がさごそと低木をぞんざいに掻き分けてプベルトがこちらへ近付いてくる。

 「え、ええ。」

 その足で花が無惨に潰されるのを見てミェルナは心の中で顔をしかめた。

 やはりさっさとスティーヌのところへ帰ろう。

後悔がじわじわと心の中にしみ出てきた。

 「じゃあ、わたしはこれで__。」  

 「ちょっと待って!こないださ、俺、なんか悪いこと言った?」

 話の流れを無視してプベルトが無造作に距離を詰めてくる。

 何気なくミェルナは半歩後ろにさがった。

 「別に…大丈夫よ。」

 「そうかな。そうは思えないんだけど。」

 「気のせいだと思うわ。」

 「それならいいんだけどさ…ゼーラに何か言われたとか?」
< 74 / 114 >

この作品をシェア

pagetop