次期社長と甘キュン!?お試し結婚
「なんたって、晶子のファーストキスの相手は俺なんですから」
直人が目を見張ったところで、私は急いで航平から離れた。少しだけ足がもつれそうになる。
「航平、今日はありがとう。また連絡するから」
彼の背中を押して、追い出すようにドアの方に向ける。なんだって今、直人に向かってそんなことを言うのか。
「本当だな? ちゃんと奢れよ」
「分かったから!」
この際、なんだってご馳走するから、今はとにかく帰って欲しい。迎えに来てくれて、さらにはここまで送ってくれたのは本当に有難いが、こんな置き土産を残していかなくても。
押し出すように彼をドアの外にやると、挨拶もそこそこに航平は帰っていった。気まずい雰囲気が玄関を包む。
「あの、ごめん。彼の言ったことは気にしないで」
直人の顔を見ないまま静かに告げると、私は靴を脱いで部屋に上がる。そのまま自分の部屋に逃げ込もうとしたところで、いきなり腕が取られた。
「なんで俺に連絡してこなかった?」
いつもより低い声で問いかけられ、私は少しだけ怯んだ。
「だって、会社の飲み会だから。直人に迎えに来てもらうこともできないし、付き添われて家に来られても困ると思って」
しどろもどろになりながら、懸命に説明する。掴まれた腕の力は想像以上に強くて、簡単に振りほどけそうにない。
「俺がその場に直接迎えにいけなくても、他の方法を考えた」
「でも直人は忙しいだろうし、私のことでわざわざ迷惑かけるのも」
「それでも、晶子は俺の婚約者だろ」
強く言われて私は複雑な気持ちになる。彼の言う婚約者とは、どういうつもりなのか。
直人が目を見張ったところで、私は急いで航平から離れた。少しだけ足がもつれそうになる。
「航平、今日はありがとう。また連絡するから」
彼の背中を押して、追い出すようにドアの方に向ける。なんだって今、直人に向かってそんなことを言うのか。
「本当だな? ちゃんと奢れよ」
「分かったから!」
この際、なんだってご馳走するから、今はとにかく帰って欲しい。迎えに来てくれて、さらにはここまで送ってくれたのは本当に有難いが、こんな置き土産を残していかなくても。
押し出すように彼をドアの外にやると、挨拶もそこそこに航平は帰っていった。気まずい雰囲気が玄関を包む。
「あの、ごめん。彼の言ったことは気にしないで」
直人の顔を見ないまま静かに告げると、私は靴を脱いで部屋に上がる。そのまま自分の部屋に逃げ込もうとしたところで、いきなり腕が取られた。
「なんで俺に連絡してこなかった?」
いつもより低い声で問いかけられ、私は少しだけ怯んだ。
「だって、会社の飲み会だから。直人に迎えに来てもらうこともできないし、付き添われて家に来られても困ると思って」
しどろもどろになりながら、懸命に説明する。掴まれた腕の力は想像以上に強くて、簡単に振りほどけそうにない。
「俺がその場に直接迎えにいけなくても、他の方法を考えた」
「でも直人は忙しいだろうし、私のことでわざわざ迷惑かけるのも」
「それでも、晶子は俺の婚約者だろ」
強く言われて私は複雑な気持ちになる。彼の言う婚約者とは、どういうつもりなのか。