コミュ障なんです!


「離してくださいよ」

「嫌だよ。君、逃げそうじゃん。なかなかいないよ。外出をこんなに嫌がる子」


それは私がコミュ障だからです。


「悪いけど歩きながら説明するよ。そもそもはマシンをご所望だっただけで、それに既存のシステムを丸写しする予定だったんだけど、せっかくだからと新しいシステムのプランを出したら食いつきがよくてね。俺も数年付き合いのある会社だから、あちらに損もさせたくないんだ。売るんなら確実の効率の上がるものを提供したい」


なるほど。
受注開発となるといいお金が動く。
既存のシステムがあるということは、プラス付加価値を付けるってことでしょ。


「……あ、これ、私昔作ってますね」


もともとの既存システムの仕様書を確認していくうちに思い出した。
五年くらい前、プロジェクトチームの一番下っ端として参加している。
これのプロジェクトリーダーは……。


「三浦さんだ」

「そう、だから本当は三浦に来てほしかったんだけど忙しいみたいだから。でも、三浦の推薦なら、間違いはないと思ってるよ」


なんか、ずいぶん信頼関係があるんだな。
同期だっていうし、付き合っていたりするのかしら、なーんて。

すぐそう考えるのって安直。
でも、私にはまともな恋愛経験がないから、普通に話してるだけでも恋人なんじゃないかって疑っちゃう。

そういえば……仕事の話をしているからか、今のところ永屋さんとは会話が続いてる。
世間話は苦手だから、このまま客先につくまで仕事の話で押し通せるといいな。

< 13 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop