天満堂へようこそ
「結月ちゃん?どこー?」

入った壁のなかは、ベッドに机、本だなとご飯を作るところに、プルプルプリンをいれる箱が置いてあるだけ。
なのに、人間にはそんなに広くない部屋の中には誰の姿もない。ベッドの上に飛び乗ると一枚のメモ用紙がおいてあったので口にくわえて入った穴からでる。

「こえ、おいえあっあ」
口にくわえているのでうまく話せない。

「考えるだけで話せると聞かされていませんでしたか?」とメモを取ってくれる。

「何てかいてあるの?」

「魔方陣......ですかね?急いで書いたようで途中までしか。それに天井、真ん中、ユーリとだけ書いてありますね」

「どういう意味だろう?」

「姫は魔法にも詳しく、今ではもう使われなくなった魔法も軽々と使えます。私も多少は使えるのでこのようなメモを残したんだと思いますが」
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