天満堂へようこそ -2-
「ムー、ちょっと来い」そう言ってあらかじめ用意しておいた自分の血を1滴水に混ぜ飲ませる。

「姫、それは……」

「いい。それより見ろ……たった一滴でもう立ってる」

あの時、恍惚とした顔で奏太の血を飲むムーを思い出し、混ぜたが効果覿面。
これを薄め奏太の点滴に混ぜるのは容易いが、そうした後、奏太がどう変わるのかが分からない。

「姫、なりません。そのお考えはおやめください」

「察しがいいな、普通ならやらない。ただ、半分は私と同じ血だから、一番効果はあるはずだし、奏太を回復させるにはそれしか方法はないんだ!
他人ならば私も長い治療をしただろう。弟と知っては放ってはおけない……分かってくれユーリ!」

点滴に入れるベースの液体に数滴入れ混ぜる。
そこに栄養剤となる液体を混ぜ、点滴を交換する。
ユーリは唯呆然と立ち尽くし、見守っているだけだ。
後は奏太の体力とお互いの血の反応を見るしかない。
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