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次の朝、朝食を終えて制服に着替える。
私が通う紅蘭女子高等学校の制服は私立のお嬢様学校らしい落ち着いたセーラー服で、校名に赤の字が入っているだけあって蘭の刺繍が入った胸元の真紅のスカーフが鮮やかに映える。
制服姿を百川夫婦に褒めちぎられながら私は百川家を後にし学校に行った。
正確にいうと、百川家専属の運転手に車で送ってもらったのだけど。
運転手さんが私を学校へ送った後に聖也さんの父親である浩一さんを送ると聞いた時、私は慌てて言った。
「それはいくらなんでも申し訳ないです。私は今まで通り電車で通学します。」
実家と今の家は反対方向でも、通学距離はあまり変わらない。
だけど、百川夫妻は何かあったらあちらのご両親に顔向けできないとそれを許さなかった。
聖也さんは朝早くから自分の車で大学へと向かって行った。

「おはよう灯里、偶然見ちゃったんだけどすごいねあの車。旦那さんのおうちお金もちなんだ」

教室に入ると、ただ一人許婚と一緒に住むことを伝えた相手である柏木智子が目を輝かせながら話しかけてきた。

智子はAランク遺伝子の持ち主で、家柄もそれなりに悪くない。

もともとこの学校がそれなりの遺伝子のランクを持った子供たちしか通わないので、中学時代のように、『欠陥』のある人間に出会うこともない。
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