爆発まで残り5分となりました
「「おいで……おいで」」
頭のなかで反響する二人の声。やがて、二つの手に右手と左手を掴まれる。
そして、同時に腕を引かれた。
「お母さ……お父さん!痛いよ!」
私の声が聞こえないのか、二人は止まることなく、引き続ける。
痛い……痛い痛い痛い!
プチ、プチと小さな血管が切れるような音がする。お父さん、お母さんは、私をそれぞれの道へ引こうとする。
ちぎれるっ!痛い痛い痛いっ!!!
「夏仍はどっちの味方?」
「夏仍は、どっちが好きなんだ?」
決められない……よ!そんなの。私は二人とも……大好き、なのに。
ビリビリ、と体が裂けていき、体には想像を絶する痛みが走った。